インプラントについて
インプラントとは、失ってしまった箇所にチタン製のインプラント体を埋入し、人工歯を装着して、歯の機能を回復させます。
1本から全ての歯を失ってしまった症例にも対応可能です。入れ歯やブリッジと比較して、噛み心地が見た目が自然である他、骨が痩せることを防ぐ機能面においても優れた治療法です。
失った歯を取り戻したい、天然の歯のように会話や食事を楽しみたい、入れ歯やブリッジを使用しているが痛みや不快感がある方など、お悩みを抱えている方は、どうぞお気軽にご相談ください。
一番のメリットは、周りの歯への負担がないこと
インプラントは失った箇所だけ治療を行います。
そのため、健康な歯を削ったりすることがなく、余計な負担をかけることがありません。
また顎の骨に天然歯と同じように感覚を伝えることができるため、しっかりと噛むことができます。
今まで入れ歯やブリッジに不満があったという方も満足していただくことが多い治療治療法です。
メリット
- 天然歯と同じ感覚で噛むことを楽しめます
- 周囲の歯に負担をかけたり削ったりする必要がありません
- 発音や発声に影響がありません
- 見た目が天然歯と変わらず審美性に優れています
- 入れ歯やブリッジに比べて骨が痩せません
デメリットについて
インプラントは神経がないため、天然の歯のように虫歯になることがなく、結果、自覚症状がないまま歯周病やインプラント周囲炎などを発症することがあります。
定期的な歯科検診と、きちんとしたセルフケアを行うことで、抜け落ちたりすることを未然に防ぐことができます。
デメリット
- 手術が必要です
- 顎骨が不足している場合など、症例によっては治療できないこともあります
- 治療期間は比較的長期になります
入れ歯やブリッジの比較
歯を失った場合の3つの治療法を比較しました
インプラント
歯を失った箇所の顎の骨にチタン製のインプラント(人工歯根)を手術で埋め込み、骨とインプラントが結合したことを確認してから、人工歯を取り付けます。
構造的にも、噛み心地や見た目は天然歯のように自然な仕上がりになります。
入れ歯
ブリッジでは対処できない大きな欠損にも対応可能です。
治療が簡単で、保険適用の範囲が広いため、費用を抑えることができます。
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メリット
- ブリッジでは対処できない大きな欠損にも対応可能です
- 治療が簡単で、保険適用の範囲が広いため、費用を抑えることができます
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デメリット
- 天然歯の2~3割の能力しかなく、硬いものなどが噛みにくくなります
- 食べ物が挟まって不衛生になりやすいです
- 歯根が無い状態なので顎骨が痩せてきます
- 定期的な調整と作り直しの必要があります
- 装着に違和感を感じる方が多いです
- 発音に影響を与えることがあります
- 留め金のバネが目立って見た目に影響します
- 支えにしている周囲の歯に負担がかかり虫歯になりやすくなります
ブリッジ
失った歯の左右両隣の歯を削り、それらを支えに人工の歯を橋のように渡しかける治療方法です。
支えの分と合わせて、基本的に義歯3本が1セットとなります。失った歯が少ない場合に適しています。
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メリット
- 違和感が少なく、入れ歯よりも噛む能力が高いです
- 天然歯と変わらぬ審美性の高い修復ができます
- 短期間で治療を終えられます
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デメリット
- 失った歯が多い場合には適用できません
- ブリッジを支えるために両隣の健康な歯も削る必要があります
- 構造上、食べ物が挟まりやすくなります
- 歯根が無いので顎骨が痩せてきます
- 支えにする両隣の歯に負担が大きく、将来的にそれらの歯も失うリスクが高くなります
骨が足りないとインプラント治療を断られた方も一度ご相談ください。
インプラントを埋め込むには、骨の量が十分であることが必要なため、骨の量が少ないことが理由で他院でインプラント治療を断られた方もいらっしゃいます。
当院では、骨の再生治療を含め、インプラント治療が適用できるか検討いたします。
治療の流れ
- Step01
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まずは相談にお越しください。
患者さまのお悩みやご要望を丁寧にお伺いし、お口の状態を確認してインプラント治療が適用できるか確認いたします。また、実際におこなった治療や症例をご紹介したり、費用なども丁寧にわかりやすくご説明いたします。
- Step02
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検査・治療計画の立案
歯科用CTやレントゲンで、詳しくお口の中を検査します。骨の量や歯肉の状態など、手術が可能かどうかを確認し、検査結果をもとに治療計画をたてていきます。
- Step03
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治療計画のご提案
患者様一人ひとりに合わせた治療計画を立て、治療期間や費用など詳しくご説明いたします。ご納得いただいてから治療を進めますので、どうぞゆっくりとご検討ください。
- Step04
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インプラント手術
骨の量が足りない方は、骨を補う治療から行います。また、虫歯や歯周病がある場合は治療を済ませたり、全身疾患のある方は通院されている病院からの診断書なども確認しながら十分に検討し、手術を進めていきます。手術中は痛みを軽減できるよう配慮しながら麻酔を行い、顎の骨にチタン製のインプラントを埋め込みます。
- Step05
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結合期間
インプラントと骨がしっかり結合するまで個人差はありますが約2~6ヶ月程かかります。
- Step06
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人工歯の装着
インプラントが骨にしっかりと結合したことを確認し、歯の土台となるパーツを取り付け、人工の歯を装着して治療完了です。
- Step07
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アフターメインテナンスについて
インプラントは天然の歯と違い、虫歯になることはありませんが、口腔内のケアをおろそかにすると歯茎の腫れや膿などを引き起こし、またその進行に気づかず最悪インプラントが抜ける可能性もあります。早めの治療でインプラントの抜け落ちを防ぐためにも、定期的な歯科検診と歯磨きなどの口腔ケアをきちんとおこなうことが大切です。
長く快適にインプラントを使っていただくために
インプラントそのものには神経が無いため、自覚症状が出たときには症状が悪化してしまいます。少しでも違和感を感じましたら、早めにご来院ください。
また、インプラントを入れたことで、噛み合わせや周囲との歯のバランスに違和感を感じましたら、早めにご相談ください。
よくあるご質問
- 糖尿病があるのですが手術は可能ですか?
- 糖尿病や全身疾患がある方は治療できない場合があります。糖尿病で通院されている病院の診断書や紹介状などをご持参ください。
- インプラントで金属アレルギーになりませんか?
- インプラントの素材であるチタンはアレルギーの原因になりにくい金属で、生体親和性が高く、優れた耐食性を持っています。いったん骨と結合すると、体の一部として安定的に使用できます。
- インプラント治療に年齢制限はありますか?
- 年齢制限はありませんが、永久歯が生えそろっていないお子様や全身疾患がある方は、検査を行い、治療を十分に検討する必要があります。特に骨密度が低いご高齢の女性の方には、できるだけ長く養生期間を設けるようにしています。
- インプラントはどのくらい使用できますか?
- 定期的なメインテナンスと口腔ケアをしっかりおこなえば、治療後20年以上使用しているという報告もあります。当院では治療後も患者様のお口を守るプロとして、メインテナンスを行なっています。
- 手術にはどのくらいの時間がかかりますか?入院は必要ですか?
- 1回の手術で埋入するインプラントの本数にもよりますが、通常は2時間程度で終了します。入院の必要はありません。
- 治療期間はどのくらいですか?
- インプラントの埋入手術後、骨とインプラントが結合するのを待つ期間を要し、安定したことを確認してから人工歯を取り付けます。個人差はありますがだいたい3〜6ヶ月程度になります。骨が足りない・歯肉が弱い方などには、別途治療が必要な場合は、手術前に3〜6ヶ月ほどの期間が必要となります。